なお先生のアンテナ

個別指導の塾講師です。教育に関して日々、気づいたこと、シェアしたいことを綴っています。

日本初!小学生向け英語の教科書

市の主催で「教科書展示会」をやっていたので、ふらっと見てきた。

そこで小学校向けの英語の教科書を発見!!!

 

2020年、つまり来年から

英語が5・6年生で教科化される。

 

今までは「外国語活動」として

全国統一の教材が使われていたけれど、

中学と同じ教科書会社が、

小学校用として教科書を作る。

 

来年から使う教科書、

もう検定を通って出来上がっているとは。

 

この見本を見て、各市町村の教育委員会

採択する教科書を

検討しているところなのだろう。

 

ラインナップは、

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教育出版 ONE WORLD Smiles

 

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三省堂 CROWN Jr.


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開隆堂 Junior Sunshine


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学校図書 JUNIOR TOTAL ENGLISH


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東京出版 NEW HORIZON Elementary


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啓林館 Blue Sky

 

※各教科書会社のサイトでも

2020年度の教科書の概要を閲覧できます!

 

啓林館が英語の教科書作ってて驚いた。

それ以外は中学校教科書でも

お馴染みの会社、タイトル。

 

でも中身は中学の教科書と大きく違ったので、シェアしておきたい。

 

私のざっと見た印象での、小学校の英語の教科書の特徴は、、、

 

 

耳から入る


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どの会社の教科書も、最初のページにはイラストが全面にあり、文字はない。イラストの下に単語が書いてある教科書が1つあったが、文はない。

ちなみに中学の教科書はLeson1から文が書いてある。

 

QRコードで音声や動画が見られる!


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(New Horizonには別冊でPicture Dictionaryがある)

上のQRコードを読み取れば

1ページ分の単語が

ネイティブの発音で聞ける。↓

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それから、これはOne Worldだったかな。f:id:naomat:20190623131955j:image

教科書左下にQRコードかあり↑

スマホQRコードを読み込むと…


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教科書のキャラクターが動いてる!しゃべってる!

 

これは大きな変化。ALTの先生がいなくても、担任の先生が簡単にネイティブの音声を流し、生徒にリピートさせる、ということができるようになる。それに、家でも子供が繰り返し何度でも再生することができる。(積極的な子だけかもしれないが。)

 

中学英語より実践的

文法より英語を使う場面を重視している。中学で習う文法の順序ではない。


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One World 5年生 目次


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One World 6年生 目次

 

中学なら、be動詞を使った文章を3レッスンぐらい習ったあと、レッスン4くらいで初めて一般動詞、という流れだけど、これからの小学校の教科書は、一般動詞も疑問詞疑問文も、不定詞も、フレーズとしてどんどん例文に取り入れられている。

 

英検5級に対応

これはパッと見た感じで主観だが、小5,6年の教科書で、文法的には中1全部と中2の少しぐらいが順番関係なく入っている。

 

日常生活で使う英語なので、小学生にも難しくなく、むしろ「中2の英語!」とか知らないほうが抵抗なく身につけることができるだろう。

 

基本、「聞く」「話す」がベースなので、前より文字に触れて「読む」もできるようになるので、英検とつながる感じがする。これからは小学校で学ぶだけで、英検5級には普通に受かるだろう。

 

楽しめる教科書

教科書といえどあまり堅苦しくなく、

今までの小学校英語の楽しさはそのまま。

 

更に先程のQRコードでアニメ、も面白いし、

クラスでやってみよう!

というアクティビティが多い。

 

それから、今までの小学校の英語教材では

英語を「書く」はほぼ皆無だったけど、

楽しみながら単語やフレーズを書く学習も

取り入れられている。

 

多文化に対応

私の時代の教科書は、英語=アメリカとか英語圏の話題で、

登場人物もMaryとかKateとかだったけど、

今の教科書は、中学の教科書でも

アジア系・アフリカ系の名前が出てくる。

 

来年からの小学校の英語の教科書は更にワールドワイドな模様。

本当に全世界の様々な国から登場人物がいる。

英語は、世界の共通言語なんだな~と思う。

 

そして、日本にいても外国人と接する時代。

おもてなしの会話や、日本の文化紹介が

以前以上に取り入れられている。


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さながら社会。

都道府県の特産品が

英語の教科書に!

 

 

まとめ

 

小学校でこれだけ身につけるのがスタンダードになれば、

中学の英語のレベは必然的に上がるだろう。

 

中1でHello! とかThis is…から、というわけには行かなくなる。

今後、中学の教科書も段階的に変わっていくと思われる。

 

日本の英語教育がより実践的に、そして日本人の英語レベルが上がりそうな予感がする。