なお先生のアンテナ

個別指導の塾講師です。教育に関して日々、気づいたこと、シェアしたいことを綴っています。

PISA経年変化とフィンランド教育の今

【これぞクリティカル・シンキング?】
前回の投稿の続編です。

▼1つめのニュース
本のPISAの調査データが2000年・2003年と古かったので、今はどうなの?と気になって調べてみました。

PISAのサイトに行っても経年比較が見つからず、自分で1年ずつ報告書を見てデータを書き出したので、せっかくなのでシェアします。分析オタクの私。

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結果は見てお分かりの通り、
フィンランドの読解力が1位だったのは2回のみ(2000年、2003年)
・ただし、その後もフィンランドは上位を保っている
・日本がフィンランドを越した年もある(2012年)
・近年はアジア各国(中国・香港・シンガポール等)が躍進
エストニア・カナダも上位に位置し、注目したい

※読解力のカテゴリーのみ。15位までのみ抜き出した。
その国の実力が上下しているのか、相対的に上下しているのか分かるよう、フィンランドと日本は得点も記入した。

ちなみにPISAは2000年から始まった3年毎の調査で、2021年はコロナの影響で1年延期になり今年2022年に最新の調査が行われるそう。今年どうなってるか楽しみです。

▼2つめのニュース
それから、フィンランドの子供達が使いこなすという「カルタ」(マインドマップ)について、フィンランド在住の友人に話を聞くことができました。

なんと、現在の国語の教科書にはカルタがない、という新情報…!(2005年初版の『フィンランド・メソッド入門』では、3,4年生の教科書に載っているという話だった)
4年生のお子さんは、聞いたことはあるけど習ったこともやったこともないって😮 予想外に、今のフィンランドの子供達には常識ではないことが分かりました。

一方、ドイツの友人はお子さんが小学校で作文を書く時にマインドマップを日常的に使っているとのこと。ドイツでは大人も子供もマインドマップになじみがあることが分かりました。

以上、私が調べた内容のシェアでした!

もちろん、フィンランドの教育は先進的で素晴らしいと思うのですが、手放しにフィンランドがすごい!真似しよう!と飛びつくのもどうかなと思うし、フィンランドに限らず良い教育手法は世界のあちこちにあると思うのです。その1つとして、フィンランドに今後も注目していきたいと思います。

P.S.
フィンランド・メソッド入門』にも、批判的思考力として「本当にそうなの?」と情報を疑うことが書いてありましたが、私は元々そういうことが気になる性分みたいです😅