なお先生のアンテナ

個別指導の塾講師です。教育に関して日々、気づいたこと、シェアしたいことを綴っています。

「よく出る」か「よく使う」か?

塾で子供・学生たちに教える時は、

「これ、テストによく出るよ!」

 

大人に英会話を教える時は、

「これ、よく使いますよ!」

 

っていうと、

背筋がピンとして、

メモを取り始めたりする。

 

すごく、顕著に違う。

 

書店でも、

学生向け参考書コーナーでは「よく出る」

大人の語学や教養のコーナーでは「使える」

のキャッチフレーズが目立つ。

 

これって

「何のために勉強してるか」

の違い。

 

学生たちの多くは、

将来のためというより

目先のテストで点を取ることが目標。

「よく使うよ」と言っても、

「ふーん」程度で、聞いて終わり。

 

大人の多くは、英語なら

会話を聞き取れたり話せたりするのが目標なので、

学生時代に習わなかったけど日常でよく使うフレーズとかを知れると喜んでくれる。

(ちなみにTOEICとか英検が目標の人は学生と同じく「出る」を求める)

 

私は、塾講師歴10年なので

「よく出る」アンテナにひっかかったポイントは

すぐに教えたくなるんですが、

大人には

「これ、間違えやすい所なんですよー」

と言葉を変換して伝える。

 

実際、間違える人が多いところがテストでも出題されたりするのだけど。

 

これからは、アウトプットの時代になる。

試験では知識を問う問題が減り、記述が増える。

また、少子化が進んで、

入試自体が意味を成さなくなる時が来る。

だから将来、学生にも「よく出る」と言っても響かなくなるのではないか?

 

「よく出る」は、

昭和~平成の"古い教え方"になっていくのではないか。

次の時代は、

「使えるよ」「間違えやすいよ」

に変えていこう。